個の時代
人には持って生まれた個性がある。
計算が得意な人、話しが上手な人、といったように生まれながらにしてそれぞれ違う特技を持っている。したがって、これらの個性を上手く生かして働くことが大切だ。持って生まれた個性を上手にいかして社会に貢献できる職業を見つけられれば、それを天職と言っていいだろう。
人間も動物の一種ではあるが、ただの動物とは違う。我々は動物と違い、ただ食べて排泄して、寝ているだけでは生きていけない。なにか自分の役割を見つけて“貢献”していないと自身の存在意義を見いだせなくなるのだ。
人がそれぞれに持って生まれた個性を、最大限に生かして生産性を向上させていく経営をヒューマンリソースマネージメント(HRM)という。書く、話す、計算する、といった従来からよく知られている能力であれば把握は簡単だが、実際に個性の種類はそこにいる人の数だけ存在する。
我々は仲間の個性を見いだし、それを経営に生かすために様々な努力をしてみる必要がある。
入社時点で特技が具体化している人であれば、それを伸ばしていけばよい。しかし、まだそれが具体化していない人の場合は、複数の部署や職種を経験(ジョブローテーション)させてあげて試してみることが重要だ。この場合でも適当に選ぶのではなく日常からヒントを得て、その人の特技を注意深く観察し、複数の管理職や人事でよく相談し配属先を決めてあげることが重要だ。
我々は、1つの個が丸を目指すのではなく、1つ1つは少々いびつでも全てを重ねた時にきれいな丸になる、そんな集団を目指すべきなのだ。