成功の定義を決めよう

自分ではいたって当たり前のことを普通にやっているつもりですが、なぜか色々な人からラクーンの経営は変わっていると言われます。そして、もっと話せと言われます。そこで、なにがどう変わっているのか?ブログに書いてみることにしました。感想は読む人にお任せします。



事業を行う者は、作業に取りかかる前に「成功の定義」を決めておく必要があります。
事業というものは、難しく困難なものでもありますが、うまくいくとこれほどエキサイティングでやりがいのあるものもありません。しかしながら、法的に定義づけられたルールを守るのは当然のことながら、やり方、つまり成功の仕方は無数に存在し、それらはとても複雑です。

ここに「成功の定義」を決めずに取りかかろうものなら、それはまるで、「何が欲しいのかを決めずにジャングルに入るようなもの」で、場合によってはそこに関わるみんなが迷子になることさえあり得るのです。金銭的に成功しても、精神的に迷子になる人もいるかもしれません。だから、自分たちの「成功の定義」を決めておくことがとても重要なのです。

事業において成功と言われる状態はたくさんあるでしょう。
売上の多さを成功と定義づけ、ことある毎にマスコミなどでその数値目標を発表する経営者もいます。また、従業員の人数を確認し、大勢働いている会社を成功している会社と認識する経営者もいるでしょう。

これらは合っているとか間違っているとかいう議論ではありませんので、彼らがそれを「成功の定義」と決めているなら、他人がそれをとやかく言う問題ではありません。ただ、これからの企業は求人する際に、「この会社の経営者が考える成功の定義」と書き示し、求職者がそれを参考にできるようにすると良いかもしれません。

■我々の考える成功の定義
1.ここで働く人の幸せ(給料が上がる、必要な休みが取れる)
2.事業の社会的貢献度(人に感謝され、友人や家族に誇れる)
3.同僚や顧客、取引先や株主などと信頼関係があり楽しく仕事が出来る。

私が考える成功の定義に「従業員の数」は入っていません。新しい人を闇雲に増やせば、それらの採用コスト、教育コスト、人件費など膨らみ、既存社員へ支払う賃金を蝕みます。また、会社の居心地が良ければ定着率は高まり、補充の必要も少なくなります。
したがって、慎重に検討しながら、教育可能な人数しか採用しません。そして、その人たちを丁寧に教育します。

また、「売上拡大」も成功の定義に入っていません。それは上記の1-3が得られれば、自然と増えるものだからです。売上を目標とし、それらを割り算して部下に押しつけるいわゆる「ノルマ」のようなものは存在しません。
それが管理職の仕事だというなら、とても不思議な考えです。なぜなら、「割り算と押しつけ」ならば、学生のバイトでもできることだからです。やがては、事業の意味も怪しくなると思います。

我々が行う4つの事業はどれも世界初であり、弊社のオリジナルです。
もし仮に、弊社に「B2Cをやりたいのですが、、」というメーカーの方がいらしたら、うちの社員は躊躇なく、楽天やAmazonなど他の会社を紹介します。
「お金を払うと言っているのに、なぜおたくがやらないんだ」と言われたら、「それは私たちが会社を作った理由ではありません」と答えます。

人や会社の困りごとを解決するために会社を作ったのです。
売上や利益は大事ですが、それを優先するとやがては儲からなくなると思っているのです。

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小方 功

Isao Ogata

株式会社ラクーン代表取締役社長

1963年札幌生まれ。北海道大学卒業後、パシフィックコンサルタンツ株式会社に入社。
独立準備のために30歳で会社を辞め、1年間中国に留学。
帰国後、家賃3万円のアパートの一室、お金、人脈、経験もないところから100万円でラクーン創業。
大赤字や倒産の危機を何度か切り抜け、02年にはラクーンの主力事業となるメーカーと小売店が利用する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」をスタート。そして06年にはマザーズに上場。さらに16年には東証一部に上場。
現在、ラクーンは企業間取引を効率化するための4つのサービス「スーパーデリバリー」「T&G保証」「Paid」「COREC」を提供している。

プライベートではまっているのは釣り。あとは習字を習い中。
株式会社ラクーン