管理職の研修7

【エピソード7】

今回は、私が思う「目標設定と評価」について説明していきます。


<目標設定>

言うまでもなく、目標設定は重要です。
どんなに頑張っても、目標設定が良くなければ結果が出るはずもありません。
誰にどんな仕事を頼めばいい成果が出るのかをよく考えて、部下の目標を調整してください。

私から見て、目標設定がうまくいっている人は全体の7割程度です。
残り3割の部下は退職のリスクに晒されていると思ってください。

能力が3の人には4の仕事を。4の人には5の仕事を依頼するようにお願いします。
その人にとって極端に難しい仕事を頼むのではなく、少し難しい仕事を頼むことが重要です。
ただし、連続性を持って必ず少しずつ仕事のレベルを上げていってください。
それがその人のキャリアプランになり、やりがいへと繋がっていきます。


管理職の行動目標としては、以下の3つが重要です。忘れずに心掛けてください。

1.任せる範囲が徐々に拡大する。
2.その業務の必然性が分かるようにする。
3.成果を体感できるようにする。


<評価>

評価は「人に点数を付ける」ものでもなく、
「何が求められているのかを明確にして、登りたくなる階段を示す」ためのものだと私は考えます。


すべての部下をよく見てみてください。
果たして、「いい結果を出して仲間に認められたい」と願っていない人がいるでしょうか?

すべての人は、少しでもうまくやって褒められたいと願っているものなのです。
違う結果が出たとしても、それを本意に思っている人などいるわけもないのです。


それにも関わらず、なかなか望む成果が出ないのはどうしてなのでしょう?
それは、「具体的に、何をどんな状態にすることが求められているのかが明確に示されていない」からではないでしょうか。評価では、求めていることを明確化して部下に伝えることが重要です。


部下の成長には、「適切な目標設定」と「期待の明確化(評価)」が欠かせません。

小方 功

Isao Ogata

株式会社ラクーンホールディングス代表取締役社長

1963年札幌生まれ。北海道大学卒業後、パシフィックコンサルタンツ株式会社に入社。
独立準備のために30歳で会社を辞め、1年間中国に留学。
帰国後、家賃3万円のアパートの一室、お金、人脈、経験もないところから100万円でラクーン創業。
大赤字や倒産の危機を何度か切り抜け、02年には主力事業となるメーカーと小売店が利用する卸・仕入れサイト「スーパーデリバリー」をスタート。そして06年にマザーズ上場、16年に東証一部に上場し、22年には東京証券取引所の市場再編により、東証プライム上場に。
現在、ラクーンホールディングスは企業間取引を効率化するためのサービス「スーパーデリバリー」「SD export」「COREC」「Paid」「URIHO」「家賃債務保証」を提供している。

プライベートではまっているのはゴルフ、釣り、ワイン、韓流ドラマ。
株式会社ラクーンホールディングス